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= まぶい分析学 Mabui Analysis =

「まぶい」とは琉球語で「たましい」という意味です。琉球語は古代大和語と深い関連があることが分っています。したがって、琉球語で語られる精神世界は、古代大和から連綿と続く日本人の精神世界を表し、いわば、日本人の心の源流であると考えられます。このような日本文化と西洋諸心理学を融合、体系化することが出来、これを「まぶい分析学」と呼んでいます。まぶい分析学の命名は、姫路獨協大・實川幹朗教授によります。記して感謝。 まぶい分析学と精神分析や分析心理などの他の心理学との違いは、分析と同時に治療法が提示されること、家族療法として主婦が修得すると家族成員に対しても効果を発揮することです。なお、http://matayan.ti-da.net/ にミラーサイトを準備しています。  
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最 近は、子供たちが「やる気」が無くて困る!という親や教師の愚痴が良く聞かれる。子供達には、何事にも積極性が見えず、受動的で、極論すれば、退廃的に なってきている、とまで言い切る人達もいる。そのような場面を実際見せてもらうことあるが、確かにそうかも・・・という印象を持ってしまう。何とか対策を 考えることが急務のようだ。


そもそも「やる気」とは何だろうか。YAHOO辞書によれば「進んで物事を成し遂げようとする気持ち」である。これは、心理学的に考えれば、やる気とは欲 求充足行動である、と定義してよさそうだ。特に、基本的欲求と呼ばれる諸欲求の充足行動である。基本的欲求とは、それが充足されねば病気になる、充足され ると病気から回復する、充足された状態は病気を防ぐ、といった性質を持つ諸欲求である。たとえば、「食欲」を考えてみれば、よく理解されよう。

基本的欲求の概念は米国の心理学者A・マズローが提唱しているもので、欲求が階層構造をなす、というもの だ。実は、「やる気」というのは、基本的欲求を充足させねば病気になるというものであるから、人間は、必然的にこれを充足させようとするものなのだ。これ らを充足させようとしない、つまりやる気がマッタク見えないという人は病気であり、死に瀕する状態なのだ。この基本的欲求は、大別して、家族から(特に母 親から)充足を得ようとする行動(家族的欲求)と社会から充足を得ようとする行動(社会的欲求)がある。普通に「やる気が無い」というような人は、社会的 欲求充足行動をとらず、しかし、家庭的欲求の充足に専念している人達のことだ。たとえば、勉強やスポーツなどに励む意欲(社会的欲求充足)は無いが、遊び や食(家族的欲求)には多大な興味を示す、といった状態だ。

家族的欲求をいかにして社会的欲求充足行動に転換できるようにするか、近年の研究成果によって、これが可能になっているのである。

また、家族的欲求の中でも、家族としての愛情が得られないときは、人間には、それを社会に求める性質がある。「恥知らず」な行動がその一例である。女が人 前で男を性的に挑発するような行動をとったりする。人前でキスをしたり性的行動に出たりということがその例だ。親の子に対する愛情なるものは、親が子の基 本的欲求を充足させる行為と定義可能であるが、実は、「恥知らず」な行為を減少させるには、叱責や説得では、マッタク効果は無いどころか、かえって逆効果 であることが多いことに注意したい。

「恥」というものは、日本文化における規範形成の原点の重要な要素のひとつである。「恥ずかしい」という感情は、自分の「甘え」を他者に見られるときに生 じるものだ。したがって、ある行為をするときに「恥ずかしさ」を伴うかどうかは、その行為に「甘え」の感情が伴っているかどうか、いうことである。これは つまり、恥知らずな行為をする者は、親子関係において、甘えることができない、換言すれば、親の愛情を受けていないことを示すものなのだ。この辺が理解さ れれば、子の恥知らずな行為を叱責や説得などではなく、自然に収まっていくように、親が子に働きかけていくことが可能となるのである。

子供のやる気を引き出したり、恥知らずな行為を防止したりすることは、親が子に対して可能なのではあるが、そのためには、親の側もイライラしてたり、気持 ちに余裕が無ければ、そのような英知、方法論も絵に描いた餅でしかない。親、特に母親も、自分の気持ちを鎮め、落ち着いた行動が取れるように、自分が甘え ることのできる場を作っていく必要がある。最近の研究では、自分も甘えながら相手を甘えさせるという方法があることを明らかになった。これはしかし、日本 文化の中に包含されていたものだったのである。
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まぶい分析学の研究・支援・雑談などを目的としています。関心ある方はお気軽にご参加下さい。誰でも自由に参加、退会ができます。参加費は無料です。

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プロフィール

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Dr.MataYan
年齢:
76
性別:
男性
誕生日:
1947/08/09
職業:
日本文化の心理学と家族療法研究会主宰
自己紹介:
◎工学士(静岡大学、電気工学、昭和45年)
◎医学博士(東京大学、医用生体工学、昭和55年)
◎荻野恒一慶応大学客員教授に文化精神医学・精神分析を師事・共著:沖縄のシャーマニズム(祖先崇拝)に見る家族療法の機能、理想、628号。
◎臨床心理士(平成2年登録、なお、この肩書きを維持することへの疑問を感じたので、平成7年には再登録を停止した)

〒904-8799
沖縄郵便局私書箱第205号
日本文化の心理学と家族療法研究会
電話 090-1940-0525
電子メール postmasterに@を続けてその後にmatayan.comと書く

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