箱庭療法という心理療法の一種があります。
ウィキペディアによると次のようなものです。
(引用開始)
英国の小児科医でクライン派のローエンフェルト(Lowenfeld,M.)が世界技法(The World Technique)を作り、1929年に発表した。その後、スイス人のドラ・カルフ(D.Kalff)がユング心理学を基盤としてさらに発展し、「砂遊 び療法」(Sandplay Therapy,Sandspiel Therapie)として確立した。
箱庭療法は当初は主に子ども用のセラピーとして使用された。その理由として、子供や思春期の人間は複雑な概念や言語の構成が苦手であり、どちらかという と、遊びや象徴的な表現の中で、自己表現をする事が多く非言語的な手法による治療は有意義との意見がある。しかし、その後、子供だけでなく、広く精神障害 を持つ患者に使用されている。また、世界的に日本程、箱庭療法が急速かつ、広範に普及した例はなく、現在は日本から中国・韓国等の地域にも徐々に広まって いる。また、ヨーロッパ・米国においても使用されている。
(引用終了)
一方、民俗文化として、東御廻り、今帰仁御廻り、御願御廻り、・・・、などと呼ばれる神地・聖地巡拝があります。四国のお遍路さんもこれに属するかと思います。
祖先祭祀システム、祖先崇拝にはクヨーフトゥチ(苦揺解き、先祖供養の意)や血筋正し(シジタダシ)といった、心の病に対処する方法が内包されています。神地・聖地を巡拝することで、心の健康を取り戻すことができるという論理です。
良く考えてみますと、箱庭療法における箱庭を拡大し、地域、あるいは市町村、県全体、日本全体、あるいは地球にまで拡げたものが、ここで言う神地・聖地巡 拝療法になるのではないでしょうか。なお、神地とは御嶽(人口密集地では神社が建立されている)のこと、聖地とは、嶽々(人口密集地では寺が建立される) のことです。
拡張箱庭療法(仮称(笑))では、各地に存在する神地・聖地を巡拝していくのですが、これはどこでも拝めばよいというものではないと思われます。ここに、祖先祭祀システム、祖先崇拝の論理に基づき、必要なことを行うというのが肝要かと思われるのです。
私達の「心」は、意識(生霊)と無意識(死霊)からなります。無意識は、簡単に言えば「癖」のようなものですが、この「癖」には、人間全般に共通の癖(た ぶん、集合無意識と呼んでいいのでは?)、(例えば)日本人としての癖、・・・県人としての癖、・・・地域の人としての癖、といった居住地に由来する無意 識(ゲニオス・ロキ、大地の精霊の影響)と、・・・家に独特な無意識といったものが織り成されていると思われます。
この無意識は、子が親のをコピーし、といったことが人類の歴史の間繰り返され、これからも人類が続く限り繰り返されていきます。それはちょうど玉葱(たまねぎ)のような構造をしているのではないでしょうか(まぶい分析学第三巻を参照)。
外側は自分で習得した癖(自転車や車の運転といった・・・)、その内側には親の癖、さらにその内側には親の親の癖(親がコピーした親の親の癖)といったような構造ではないかと思われるのです。
ある世代の親子関係がうまく行かないとき、この玉葱の中は一部が腐っているといったように考えることができます。そのときが「心の病」ということになるわけです。「祖先からの知らせ」が発生するわけです。
PR