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= まぶい分析学 Mabui Analysis =

「まぶい」とは琉球語で「たましい」という意味です。琉球語は古代大和語と深い関連があることが分っています。したがって、琉球語で語られる精神世界は、古代大和から連綿と続く日本人の精神世界を表し、いわば、日本人の心の源流であると考えられます。このような日本文化と西洋諸心理学を融合、体系化することが出来、これを「まぶい分析学」と呼んでいます。まぶい分析学の命名は、姫路獨協大・實川幹朗教授によります。記して感謝。 まぶい分析学と精神分析や分析心理などの他の心理学との違いは、分析と同時に治療法が提示されること、家族療法として主婦が修得すると家族成員に対しても効果を発揮することです。なお、http://matayan.ti-da.net/ にミラーサイトを準備しています。  
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 *このシリーズは、2009年1月から、カレント誌(発行・潮流社、代表・矢野弾氏)へ掲載予定の、手直し前の原稿です。毎月、手直しして、当該誌へ掲載されますので、最終稿はカレント誌にて宜しくお願いいたしますm(_ _)m
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 普通の心理学(というか、日本の大学で教えている心理学)では、「霊」という言葉や概念は教えていない。しかし、霊の概念はとても重要である。何故かというと、

一、心理学が専門家のためだけでなく、一般の人にも分かり易くなる
二、一般の人が多少のことならば、自分で、特に家族の問題は治療可能となる。

という特徴が得られるためだ。自分で家族の問題を治療(解決)可能ということは、実は「家族力」が高まった、ということである。昨今の社会に頻発している事件の解決と予防には、この家族力を高める、ということが必要不可欠だろう。

 さて、「霊」とは「心への影響力」とまぶい分析学では定義する。この意味では、前稿で述べた、甘えや信頼も霊の一種である。何も摩訶不思議な存在だけのことを言うのではない。たとえば、ご先祖が供養して欲しいと訴える夢を見た、というような場合、ことの当否はいづれ検討するとして、それはご先祖が「甘えている」のである。

 最も良く使われていると思われる「霊」に関係する言葉は、守護霊ではないだろうか。しかし、賢明な読者もお気付きかどうかは知らないが、大辞林や大辞泉という国語辞典には「霊」という項目は存在するが、「守護霊」という項目は存在しない。それでも、インターネットで守護霊を検索すると、百八十万件がヒットする(Yahoo検索)。守護霊という言葉は、広く使われていはいるけれども、確定しているものではなく、その言葉を使う立場の者がオカルトに関連しているということの反映なのだろうか?まぶい分析学的に言えば、その人を守る影響力、ということになるのであるが。

 その人を守る影響力、守護霊は存在するのだろうか? たとえば、優しくて人格のある両親に養育された子がいるとしよう。その子供の心底には、人間は優しくて人格者である、という人間観が育つであろう。その様な人間観も霊の一種であることは定義からも分かる。この場合、親が守護霊となっていると考えることが出来る。

 人間の認識のメカニズムは、現在のことを認知・判断するには、過去における同様の経験をもとに行われるという特徴がある。いわゆるパターン・マッチングという方法だ。それに連想という現象も加わってくる。これはたとえば、外国人と嫌な思いを経験すると、外国人ッと聞くと嫌な思いが想起され、外国人全般を嫌ってしまったりする、ということだ。こうなると、彼/彼女が経験することは、相手が嫌われるようなことをすれば「やっぱりね」とさらに経験が強化され、そうでなければ経験を訂正させられるようなこととなってしまう。いずれにせよ、目の前で起こっていることから過去のことを想起して判断するわけだ。

 人間の性質はこのようなものであるから、親達からの影響で得たものは、相手次第であって、自分ではどうにもならない性質のものだ。こんなことでは、守ってもらっている、という実感はわきにくくて当たり前である。めぐり合った相手がたまたま良ければ、そしてそれが続けば、守ってもらっているという実感は湧くかも知れない。しかし、そんなことでは「守護霊」とは言い難い。

 守護霊がきちんと守護作用を発揮できるようになるには、守護霊の供養を怠らない努力が必要であるということがよく言われる。これは心理学的なプロセスは、次のようなものと考えることが出来る。まぶい分析学でいう第二種二重拘束の事例で考えてみよう。これは、話し手の言葉が、聞き手が甘えたくても甘えられない状況にあり、拗ねて、僻んでいるために、本来の意味するものではなく、逆のネガティブな意味が伝わってしまう現象を言う。

 親に甘えたくても甘えられずに成長してきた者は、その度合いに応じて、拗ね、僻み、恨み、不貞腐れ、自棄糞になりやすい。そんな心意を抱えておれば、物事を穿ちすぎというか疑い深い目で見てしまうことがほとんどとなろう。それが自分自身に幸運をもたらせばよいのであるが、多くは災いとなるのではないだろうか? そんなとき、次のように考えて対処するのが日本文化である。

 不幸の原因は、心底に巣食う、拗ね、僻み、恨み、・・・、の心意である。これは基本的には親との関係で生じたものだ。実は、後で詳しく説明する機会があると思うが、この、甘えたくても甘えられないという状況で生じる拗ね、僻み、恨み、不貞腐れ、自棄糞になりやすい心意は、基本的には、先祖代々から引き継がれてきたものである。これは日本文化、アニミズム・シャマニズムに基づく祖先祭祀文化、の言葉で言えば「継降(ちぢうり)」と呼ばれる現象である。医学的には、多世代伝承、遺伝趨勢と呼ばれる。

 そのような感情や、その結果として生じる不幸は、祖先からの知らせと呼ばれる。これは「転ばぬ先の杖」としての意味合いであるが、意味を知らない人達からすれば、先祖の祟りとして認識されているものだ。
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お久しぶりでーす
メルアドを変えたのを連絡するのを忘れていました。(^^;

明日連絡します。
不幸の原因は…について、アッ!と心あたりが(艸0∀0*)笑★

これはもっと勉強する必要がありそうだー(笑)
2a9f9e680d ひよこぶた || 2008年 10月 26日 日曜日 || 編集
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Dr.MataYan
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誕生日:
1947/08/09
職業:
日本文化の心理学と家族療法研究会主宰
自己紹介:
◎工学士(静岡大学、電気工学、昭和45年)
◎医学博士(東京大学、医用生体工学、昭和55年)
◎荻野恒一慶応大学客員教授に文化精神医学・精神分析を師事・共著:沖縄のシャーマニズム(祖先崇拝)に見る家族療法の機能、理想、628号。
◎臨床心理士(平成2年登録、なお、この肩書きを維持することへの疑問を感じたので、平成7年には再登録を停止した)

〒904-8799
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日本文化の心理学と家族療法研究会
電話 090-1940-0525
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