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= まぶい分析学 Mabui Analysis =

「まぶい」とは琉球語で「たましい」という意味です。琉球語は古代大和語と深い関連があることが分っています。したがって、琉球語で語られる精神世界は、古代大和から連綿と続く日本人の精神世界を表し、いわば、日本人の心の源流であると考えられます。このような日本文化と西洋諸心理学を融合、体系化することが出来、これを「まぶい分析学」と呼んでいます。まぶい分析学の命名は、姫路獨協大・實川幹朗教授によります。記して感謝。 まぶい分析学と精神分析や分析心理などの他の心理学との違いは、分析と同時に治療法が提示されること、家族療法として主婦が修得すると家族成員に対しても効果を発揮することです。なお、http://matayan.ti-da.net/ にミラーサイトを準備しています。  
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2004年7月31日 初出し
2008年3月12日(日) 旧ブログより転載・加筆

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マズローの階層欲求説に従って人間の心は発達すると考えるとき、現実の生活では、各基本的欲求の充足が難しい場合がある。例えば、生理的欲求や安全欲求が 充足されにくい状況にありながらも、承認欲求や自己実現欲求が現れることがあるが、これは、下位欲求が充足されると上位欲求へ移行する、というマズローの 考え方に反する現象である。すると、その後の人間の心の性質をマズローでは記述できない。ここに代理欲求、退行、越行の概念を導入すると、ダイナミックに 心の状態を表すことができるようになる(これは拡張マズロー理論extended Maslow's theory あるいはマズロー・又吉の理論 Maslow-Matayoshi's theoryと呼ばれる)。

ここで、「越行」は、現代の社会問題となっている現象を理解するためのキー概念である、ということに注意しよう。例えば、安全欲求が充足されない子(親の不仲や不在)は、本能と考え られる「模倣」により、他者の行動を真似ることで、相手に甘えようとする行動であり、いわゆる「良い子」として振舞うことがある。このように、下位欲求の 未充足が上位欲求の表出となるのが「越行」である。逆に、ある未充足欲求が下位欲求の表出を見るとき、これが「退行」である。

「良い子」として振舞うには、その「良い子」であることが認められて良い関係を維持できれば良いわけだ。ところが実際には、ここがなかなか難しいようだ。例えば、家庭では「良い子」であるがゆえに、親は安心してかまわなくなってしまう、ということが多いようだ。

例えば、承認欲求を充足させるために「良い子」として振舞う、というのはかなりのエネルギーを使うようである。学校で褒められようと色々と頑張るのであるが、帰宅してから もそれを維持することはかなり難しいようだ。これは大人でも同じであり、職場で気を張って頑張っている人達は、家庭に帰るとまるで駄々っ子のような振る舞 いをする、というのは良く観察されるものである。そこでの緊張を家庭で取ろうとする努力(?)の表れとして、酒に逃げたりすることもある。

上位の基本的欲求(この例では承認欲求)を充足する行動は、それが越行で代理欲求として現れている限りは、その原因となっている未充足の下位の欲求(この 例では安全欲求)が充足されない限り、底なしの沼のようであり、充足されることがない。このため本人の行動は「がむしゃら」さが目立つようになる。かなり 無理をして頑張るといった状況である。そのため、受忍限度期間の10年前後が経過する頃には「燃え尽き」てしまうということになったりする(燃え尽き症候 群)。あるいはキレてしまったりするわけだ。受忍限度期間というのは、多くの相談事例から、我慢可能なのはおおよそ10年前後であるということに基づく。

その燃え尽きやキレルというのは、理論的にも臨床的にも防止することが可能である。学校や職場で頑張っている状態(越行)を維持するためには、家庭におい ては全く頑張らない状態(退行)するはずであるから、ここを受容して甘えさせてあげるのである。そして、人間の基本的性質は、この「うち」と「そと」の違 いの二重人格性が自然なものとして考えることである。

ところで、この「越行」は、社会的には、徒弟制度においてよく現れているといえる。技能の分野では、物事の習得には「10年」かかる、とよく言われる。そ れまでは、いわゆる丁稚奉公が当たり前である。丁稚奉公では給料は安いなどの理由で安全欲求は充足されない。そこで、一人前になったときの栄華の夢を与え (あるいは自分で描き)、つまり越行状態にもっていき、10年前後の修行が終わる頃に一人前としてのれん分けを行い、安全欲求を充足させるのである。
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▼ 無題

ふと思った事…家庭内での甘えを、正しく充足してやるとなると、沖縄の方言の「やーなれーは他なれー」だったか、家で出来ない人間は、外(社会)でも出来ない と言ったやつは…間違い…とゆうか邪魔(○_○;)? 

あや~?長年、そう育てられてきましたが…(・・;)
99b5477235 ひよこぶた || 2008年 03月 12日 水曜日 || 編集

▼ ひよこぶた様

ヤーナレー・ヌ・フカナレーには、意味というか状況をを二つ考える必要があります。ひとつは、家庭で言語的にこうせよああせよと指示(教える)することですが、これは効果が期待できないようです。その意味では、迷信になります。しかし、二つ目、子は親の背を見て育つ(非言語的な教え)という意味でのヤーナレーであれば、これは正しいといえます。要するに、人間は「模倣」することで成長していく生き物であるわけですが、クチで教えることはクチだけ(行動できない)になり、行動を真似るときは(口では言えないが)それは自然にできるということになります。
99b5477235 Dr. MataYan || 2008年 03月 12日 水曜日 || 編集
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1947/08/09
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日本文化の心理学と家族療法研究会主宰
自己紹介:
◎工学士(静岡大学、電気工学、昭和45年)
◎医学博士(東京大学、医用生体工学、昭和55年)
◎荻野恒一慶応大学客員教授に文化精神医学・精神分析を師事・共著:沖縄のシャーマニズム(祖先崇拝)に見る家族療法の機能、理想、628号。
◎臨床心理士(平成2年登録、なお、この肩書きを維持することへの疑問を感じたので、平成7年には再登録を停止した)

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