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= まぶい分析学 Mabui Analysis =

「まぶい」とは琉球語で「たましい」という意味です。琉球語は古代大和語と深い関連があることが分っています。したがって、琉球語で語られる精神世界は、古代大和から連綿と続く日本人の精神世界を表し、いわば、日本人の心の源流であると考えられます。このような日本文化と西洋諸心理学を融合、体系化することが出来、これを「まぶい分析学」と呼んでいます。まぶい分析学の命名は、姫路獨協大・實川幹朗教授によります。記して感謝。 まぶい分析学と精神分析や分析心理などの他の心理学との違いは、分析と同時に治療法が提示されること、家族療法として主婦が修得すると家族成員に対しても効果を発揮することです。なお、http://matayan.ti-da.net/ にミラーサイトを準備しています。  
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あちこちで、トートーメー問題について、間違った考え方がそのまま広められている。これは大変に厄介なことだ。ここで示す例は、山内税理士事務所のホームページである。以下に、同ホームページの該当部分を引用し、間違いを指摘しておこう。赤字が間違った部分、それに対する僕のコメントが緑字である。


(引用ここから)

「トートーメー」とは、沖縄で「位牌」を表す方言である。そしてその「トートーメー」には、基本的には、その家の全財産がついてくるということで問題を深刻にしている。祭祀財産(トートーメー等)と相続財産の分をはかった現行民法は、沖縄の慣習の前では、しばしば無力となっている。

まず、トートーメーとは位牌を表す方言というのが間違いだ。位牌は方言ではイーヘー、仏壇はブチダンというが、トートーメーに対応する日本語がないのだ。参照


女性は「トートーメー」を継承できないというタブーがあり、男子がいないということで、父親の血筋をたどり、会ったこともない承継者が現れ、トートーメーを承継し、かつ相続人でない者が、全財産を相続するようなことが起きている。

赤字部分は間違いである。そんなことは言われていない。ここで言われていることは、財産を欲しい人の言い分を述べているだけであり、トートーメー問題の本質を見誤っている。女性はトートーメーを継げないのではない。継ぎ方には、サジカイ(授かり)とアジカイ(授かり)のに方法があり、女性はアジカイとして継承することが出来るのだ。

このタブーに反して、トートーメーが承継されると、祖先の「タタリ」があり、子孫に、災害や病気とか死等の不幸が起きると警告される。その警告を発する者が「ユタ(土着のシャーマン)」である。

警告を発するのはユタだけではなく、この問題を知っている人はみんな言う常識である。問題の根源がユタにあるような物言いはいただけない。先祖のたたりは「祖先からの知らせ」とも言う(この方が本質なのであるが)が、知らせが来るというのは、転ばぬ先の杖としての性格を持っているもので、ユタが独占的に言うことではない。

沖縄本島では近世以前(16世紀)から、「ノロ」と呼ばれる神女がおり、ノロは琉球王府公認の祭祀の主催者であった。ユタは、ノロと異なった地域、おそらく私的な家レベル・個人レベルで人々に関わっていたものと考えられている。

これまで、何度か「ユタは人心惑わすものとして」ユタの排除が行われた。しかし、その必要悪を認めるとともに、多くの人々の中にその必要性が存在している。

”必要悪を認める”という言い方は、この問題に対して無知であることを示している

沖縄の地域社会には、数千人のユタが根強く活躍しているといわれている。祖先の「タタリ」という目にみえないものとのかかわりあいのため、人々に対する精神的な苦痛は計り知れないものがある。4大タブーに対するユタの「筋を正す」という慣習が、トートーメー承継に関して大きな影響を有し、相続財産の承継とあいまって深刻な社会問題となっている。その争いは、トートーメーと相続財産が一体化していることに起因している。

この「トートーメーの相続のルール」というものは、娘しかいないときに、娘に「婿」を取らないということである。

↑こんなルールは少なくとも僕の研究結果からは存在しない。むちゃくちゃだ(笑)

娘は他家に嫁にやって、そして男の血筋をたどってもっと近い人から、そのトートーメーを継いでもらうという考えに立っている。しかし、このルールは、宮古や八重山にはなく、この地方では「婿」をとってトートーメーを承継している。沖縄における最近の某新聞社の県民意識調査によると、トートーメー(位牌)を「男女どちらが継いでもいい」とする女性トートーメー承継容認派が61%に達したと報じている。

この辺は皇位継承問題とそっくりであろう。

(引用ここまで)
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Dr.MataYan
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1947/08/09
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日本文化の心理学と家族療法研究会主宰
自己紹介:
◎工学士(静岡大学、電気工学、昭和45年)
◎医学博士(東京大学、医用生体工学、昭和55年)
◎荻野恒一慶応大学客員教授に文化精神医学・精神分析を師事・共著:沖縄のシャーマニズム(祖先崇拝)に見る家族療法の機能、理想、628号。
◎臨床心理士(平成2年登録、なお、この肩書きを維持することへの疑問を感じたので、平成7年には再登録を停止した)

〒904-8799
沖縄郵便局私書箱第205号
日本文化の心理学と家族療法研究会
電話 090-1940-0525
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