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= まぶい分析学 Mabui Analysis =

「まぶい」とは琉球語で「たましい」という意味です。琉球語は古代大和語と深い関連があることが分っています。したがって、琉球語で語られる精神世界は、古代大和から連綿と続く日本人の精神世界を表し、いわば、日本人の心の源流であると考えられます。このような日本文化と西洋諸心理学を融合、体系化することが出来、これを「まぶい分析学」と呼んでいます。まぶい分析学の命名は、姫路獨協大・實川幹朗教授によります。記して感謝。 まぶい分析学と精神分析や分析心理などの他の心理学との違いは、分析と同時に治療法が提示されること、家族療法として主婦が修得すると家族成員に対しても効果を発揮することです。なお、http://matayan.ti-da.net/ にミラーサイトを準備しています。  
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皇位の継承にしろ、トートーメーの継承にしろ、「継承」の問題は現在の世代と次の世代を接続する重要な課題であろう。皇位の継承がおかしくなると国家の存亡にかかわるし、トートーメーの継承がおかしくなると家系の存亡にかかわるからである。人類というか、生命体は、自分という固体の寿命は有限であるが、子孫という自分達の複製を作ることで、主全体としては限りなく存続しようとする性質があるためだ。

継承問題は、いかにより良く発展、存続しうるかということを目的として、人間が作ったしきたりなのであるから、単にその方法などを記録するといったような、いわゆる民俗学的な手法によってではなく、次のような観点、すなわち心理学的というか精神分析的というか、そのような観点からの考察も重要ではないだろうか。

それは、

(1)何ゆえにそのような継承法を必要としたのか?
(2)どのような気持ちがその継承には込められているのか?
(3)そのような方法で、目的は達成されるるのか?

といった視点であろう。

特に、この継承問題に関しては、「男女平等の実現」ということが世界的な潮流となっており、現在のわが国においても男女共同参画法なるものが存在し、省庁の活動を横断的に掌握しうる男女共同参画局が、まあ、いわばお目付け役として機能している。この男女平等の観点からは、本書が扱う継承問題は、全く相容れないものとなっているのが現状だ。皇位にしろトートーメーにしろ、男系男子が継承者であるということが基本である、ということは、確かに、男女不平等を体現しているし(笑)、かつ、長男が継承順位第一位であるということは、同胞間の差別にもつながる考え方である(笑)。このような考え方は世界の嘲笑を誘うものとして、男女平等論の識者は意識の転換を求めてくる。

では、継承問題の中心である男系男子継承の理念は、古き悪しき慣習なのであろうか?それを捨てきれない人々は、いわば、近代化できないバカ者達なのであろうか?というわけで、継承問題は、その選択によって、我々を

(1)伝統に縛られているバカ者である

か、あるいは、

(2)伝統の意義が理解できないバカ者達である

のどちらかに区分してしまうものであることになる!

これは、大変に重要な問題だ。しかし、どちらの立場を選択するかということ以前に、自分が選ぶ立場がより理想に近く、かつ普遍的であるということを信じたいというのは、どちらの立場を選択するものに共通のことではないだろうか?したがって、この問題の解決は、この共通の部分を追求する必要があるわけだ。単に声を張り上げてその大きさを競うような、あるいはデモを繰り返したりするような問題ではない。

何が目的なのだろうかというと、人類の平和的存続、が、男女平等論にしても、そうでないにしても、ではないだろうか?男系男子継承を主張する側の基本理念は、例えば、日本国国歌「君が代」の意味するところは、諸説あろうとも、安泰な世がいつまでも続くこと、を願ったものであるし、トートーメー問題においては、子々孫々の繁栄と和合の実現を願うものである。「願う」ということは、現実にはそうでないからであるが、しかし、多くの人の願いはそこに集約されることは間違いないであろう。

そうであるなら、はたして男系男子継承を基本とする論がそのような目的に合致するものであるのか、あるいは、そのような目的に合致するのは男系男子継承論ではなく男女平等論なのであろうか、ということを検証する必要に迫られるわけである。しかも、こういうものは(賀)日本人、日本文化の特徴である、ということを明らかにしても、それが他の文化とどういう関係にあるのか、ということまで言及できるほうが望ましいと言えよう。

さらには、ひとつの体系的な記述が可能であれば、それにこしたことはない。実は、まぶい分析学というのは、日本文化に基づいて西洋諸心理学を咀嚼し、体系化したものであるのだが、人間と人間関係に関する基本的な理論から、西洋文化の場合にはこう、日本文化の場合はこうだからということでまとめられるものである。結論を先に述べておけば、甘え ≒ 無し の場合が西洋であり、甘え ≒ 有り の場合が日本文化である。このように区分けできる前提となる人間に関する理論が存在する。それは難しいものでもなく、昔から言われてきていることである。この辺の記述から始めてみることとしよう。
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まぶい分析学の研究・支援・雑談などを目的としています。関心ある方はお気軽にご参加下さい。誰でも自由に参加、退会ができます。参加費は無料です。

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Dr.MataYan
年齢:
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性別:
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誕生日:
1947/08/09
職業:
日本文化の心理学と家族療法研究会主宰
自己紹介:
◎工学士(静岡大学、電気工学、昭和45年)
◎医学博士(東京大学、医用生体工学、昭和55年)
◎荻野恒一慶応大学客員教授に文化精神医学・精神分析を師事・共著:沖縄のシャーマニズム(祖先崇拝)に見る家族療法の機能、理想、628号。
◎臨床心理士(平成2年登録、なお、この肩書きを維持することへの疑問を感じたので、平成7年には再登録を停止した)

〒904-8799
沖縄郵便局私書箱第205号
日本文化の心理学と家族療法研究会
電話 090-1940-0525
電子メール postmasterに@を続けてその後にmatayan.comと書く

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