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= まぶい分析学 Mabui Analysis =

「まぶい」とは琉球語で「たましい」という意味です。琉球語は古代大和語と深い関連があることが分っています。したがって、琉球語で語られる精神世界は、古代大和から連綿と続く日本人の精神世界を表し、いわば、日本人の心の源流であると考えられます。このような日本文化と西洋諸心理学を融合、体系化することが出来、これを「まぶい分析学」と呼んでいます。まぶい分析学の命名は、姫路獨協大・實川幹朗教授によります。記して感謝。 まぶい分析学と精神分析や分析心理などの他の心理学との違いは、分析と同時に治療法が提示されること、家族療法として主婦が修得すると家族成員に対しても効果を発揮することです。なお、http://matayan.ti-da.net/ にミラーサイトを準備しています。  
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2008年(平成20年)1月21日(月) 旧ブログから転載
2008年(平成20年)3月23日(日):旧ブログから転載・加筆
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人間の”恥知らず”な心意がある行為の原因となることを考えるとき、その行為に「甘え」の感情が付着しているかどうかは、今までは着目されてこなかったが、まぶい分析学的にはきわめて重要なポイントである。それは、ある行為をするとき、甘えの感情を伴うということになのだが、その結果、「恥ずかしさ」を覚えてしまうというのが特徴だ。その結果、その行為が自然に抑えられてしまうという性質を持つ。これは「恥の文化」とも言える日本文化の特徴とも言えるもので、行動が抑制されるもので、日本人の倫理・道徳と深い関係があると思われる。

我々がある種の行為をするとき、その行為に常に快感もしくは不快感が伴うとき、ちょうど行為に「甘え」の感情が付着するように、その行為に快・不快の感情 が伴うようになると考えられる。例えば、いつも「勉強せよ!」とガミガミ言われておれば、勉強するという行為に不快感を伴うようになる。不快感は払拭した い感情であるから、結局は勉強嫌いになってしまう。逆に、ある行為に対し快感を伴うようなことが行われれば、その行為は止め処もなく行われたりするもの だ。そこにも心理的充足感の問題は付きまとうであろうけれども、これはまた別途考えてみよう。このあたりは行動主義心理学と人間性心理学の結合の問題であ ろう。

あることを行うときに、常に不快感もしくは快感が伴うようなことがあれば、その行為と感情が結合されると考えられるわけだけれども、これは条件反射で有名なパブロフの犬の場合とはちょうど逆の関係にある。パブロフの犬は、食事という行為のたびにベルの音を聞かされ、やがてはベルの音がすれば食事と関連するよだれが出てきたというものだ。

食事は、無理に食べさせられるのでなければ、食欲という基本的欲求を充足させる行為とともに「快感」を覚えるものであろうことは経験的にも理解できる。不快感を覚え、それを払拭させたいときなど、食事をとるという行為を通して、それに付着している快感を得ようとすることも考えられる。これは不快感が持続する限り食事を取るという行動になると考えられ、空腹だから食事を取る、満腹だから食事をやめる、という生物の基本とは反することになる。これは過食症のような状態ではないかと考えられる。

いつも母にいつもきつく叱られて恐怖感を覚えておれば、やがては母に恐怖感が付着する。すると、恐怖を覚えれば母の姿を感じ、母がおれば恐怖を覚え、といったように、母=恐怖、になってしまう・・・。

ところで、基本的欲求の充足は、人間の生存には必要f可決であり、それを充足しようとしているときには快感を覚えるような状況であることが必要なのではないだろうか。

まぶい分析学では、基本的欲求の充足とともに基本的欲求に基づく甘えの心意も充足させる必要があると考える。甘えたい気持ちが充足されるとき、そこはかとない快感が生じることは多くの方が経験を通して理解されよう。甘えたい気持ちが充足されないとき(甘えたくても甘えられない)は、不快感(拗ね、僻み、恨み、不貞腐れ、自棄糞)が現れる。このように考えると、基本的欲求を充足させるとき、その人の状況によっては、甘えが充足される、あるいはされないという環境があることが分る。前者は快感を、後者は不快感を覚えさせられるものだ。

例えば、人中で食べる、で考えたように、「食べる」と言う好意には「甘え」の感情が付着しているのが普通であるから、そして、甘えている姿を他人にみられるときには「恥ずかしさ」という不快感を覚えるから、その行為は自然に抑制されると考えられる。また、食べるという好意に甘えるということが付着していなければ、恥ずかしいという感情が出てこないので、人中でも我関せずで自分の欲求充足が可能である。

「褒められたい、認められたい」というのも基本的欲求であり、それは、承認欲求と呼ばれるが、この欲求と甘えの関係を考えてみよう。我々は、いいことをした!と思うとき、人に褒められ認められれば嬉しさを覚えたりするが、これを自分で褒めて認めても、なんとも感じないであろう。むしろ、虚しさがあるだろう。つまり、この基本的欲求は他者に甘えることによって充足されるという快感を味わうことが出来るのだ。換言すれば、基本的欲求は他者によってしか充足されないのである。

認められたい、褒められたいと言う行動に甘えが伴っておれば、つまり母子関係がウヤチナギ・クヮチナギの状態で育ってきておれば、それを人前で見せるときには抑制的、控えめな行動として現れるはずである。甘えが充足されなかった中で育つと、それは、他の人から見ると、え?!そこまでやるの?!恥ずかしくてできないけど、よくできるなあ、えらいなあ(あるいはバカか)!といった感情を与えたりする行動となったりする。
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1947/08/09
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日本文化の心理学と家族療法研究会主宰
自己紹介:
◎工学士(静岡大学、電気工学、昭和45年)
◎医学博士(東京大学、医用生体工学、昭和55年)
◎荻野恒一慶応大学客員教授に文化精神医学・精神分析を師事・共著:沖縄のシャーマニズム(祖先崇拝)に見る家族療法の機能、理想、628号。
◎臨床心理士(平成2年登録、なお、この肩書きを維持することへの疑問を感じたので、平成7年には再登録を停止した)

〒904-8799
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