韓国における性の現状、それに続いて
北村邦夫氏の持論について述べましたが、北村氏の主張に違和感を覚えたついでに、彼の論を少し検討してみようかと思います。これは彼をいじめるとかそういうことではなく、こういう分野に興味のある方々にとって、今後の御参考になればとも思えますので、、、、。
例によって、北村氏の記事を引用し、随時コメントをつけていく形で行いたいともいます。
以下は、
毎日.jpの北村氏の記事からの引用です。
私たちは何ゆえに結婚するのだろう(1)
日本の離婚件数は、2002年の28万9836件をピークに減少傾向を示していますが(離婚率も同様)、一方で婚姻率も低下しています。あらためて周囲を 見渡せば、日本人は結婚という縛りから解放されたいと願っているように思われて仕方ありません。ちなみに、人口1000人に対する05年の婚姻率は5.7 で、ベトナム(12.1)の半分、離婚率は2.08で4倍です。
このコラムに一コマ漫画を添えてくれている伊藤理佐さんが結婚なさったから--というのも何ですが、この機会に日本人の結婚について考えてみました。
30 年以上も前のことですが、僕自身、結婚とは何かと真剣に哲学したことがあります。母子家庭で生まれ育った環境がそうさせたのか、「完全なる結婚」への憧れ は人一倍強かったように思います。その意義とは、(1)子孫の繁栄(2)親から受け継いだ「北村」という「家」の存続(3)公然とセックスが許され認めら れる関係(4)2人が1つになることによる経済生活の効率化(5)結婚に伴う社会的評価(6)老後への保障と安定--です。
これらのことは、すべて『甘える』という言葉でまとめることができます。
◇自問自答を重ねた若き日の僕…僕は自問自答を繰り返しました。(1)30年も前のことですからシングルマザーはまだまだ日陰の存在、子どもが欲しければ結婚せざるを得ません。しかし、不妊の可能性だってあるわけで、結婚したからといって子孫につなげるとは限りません。
男である北村氏がシングルマザーになれるわけではありませんから、
これは女性の価値観のことなので、ここでは無関係ですよね。
(2)たかだか「北村」の名が続こうが消えようが世の中にとってはさほど大問題ではありません。
この世にとってと考えるのが間違いです。これは大きな間違いです。
この世を具体化せねばなりません。それはまず、母子家庭で頑張って子を
医師に育て上げた母上がまず第一ではないでしょうか?
(3)世間では結婚前のセックスなど当たり前になっていた(と記憶していますが)当時のこと、あえて結婚しなくても欲求を満たすことはできたはずです。
これは男が間違いを犯す元です。若い男にとっては日々沸き起こる性欲との戦いですが、
したがって間違いを起こしやすいのですが、性欲の合法的(笑)処理が結婚であると考えてしまいがちです。
そうではないでしょう。性欲は、ただ精子を出せばすむかというと、そうではないはずです。
結婚しなくても欲求を満たすことができるのは、相手もそのように性欲を満たすだけのお付き合いを
貴方に望んでいる場合です。貴方がそれでよければそれでいいのですが、、、。
虚しさが残るのではないでしょうか?
(4)家賃、日常用品、食費など、使い方によっては節約ができるかもしれません。
まあ(^^; そうですね(笑)
(5)学生結婚ということもあって、当時は周囲からの批判こそあれ、社会的評価につながる材料は見当たりませんでした。
学生結婚で社会的評価を得ようとするほうがアホではないでしょうか?
というか、結婚一般もいわゆる当たり前のことが多い中で、社会的評価とまでは
いかないのではないですか?よほど奇特な結婚ではない限り。
(6)老後に不安を抱くほどの年齢ではなかったので実感がわきませんでした。
そうですよね。これはボクも同意いたします(^0^)
となると結婚の意義は希薄であったはずなのに、最終的に僕を踏み切らせたのは「とにかく結婚したい」というか「公然とやりたい」という勢いであったのかもしれません。
やはり、先に述べた『男の勘違い』をなさっておられるようです。公然とやりたいという性欲に関連
付けられてしまってますが、それは、生活全面において『甘えたい!』という欲求ではなかった
でしょうか?セックスも『性的欲求に基づいて甘える』という現象です。『甘える』ためには
相手が必要です。ですから、一人でオナニーをするのとでは、終了後には大きな心理的
相違があることは御存知かと思います。
手元に、T・H・ヴァンデヴェルデ著『完全なる結婚』(柴豪雄訳、河出書房)という本があります。聞くところによると、戦後の出版当時 はベストセラーに名を連ねるほどの売れ行きだったと聞いています。ページをめくっていくと、「結婚生活の愛と幸福の建物における4つの隅柱」との記述があ ります。
すなわち結婚とは、(1)正しい配偶者の選択(2)配偶者その人の良き精神的状態、(3)子供の問題の双方の希望にかなった解決(4)調 和のとれた、いきいきとした性生活。翻訳本しかありませんので、微妙な言い回しを原書で確認できないのは残念なことですが、時を超えて人それぞれの結婚観 があったわけです。もちろん、僕の結婚観が万人に通用するとは思いませんが、近年若者たちに見られる「結婚離れ」も理解できないではありません。誰に責任 を負う必要もなく暮らせるなんて、気楽でうらやましい限りです。(つづく)
これは、西洋の結婚についてのものですよね。日本的なものではないですね。日本では『甘え』という概念が
ありますので、ちょっと異なったものになるかと思います。簡単に言えば、日本的人間関係から
『甘え』の要素を取り払うと西洋的関係になるといってよいと思います。ですから、ある意味、西洋的関係は、
日本的関係から見れば、『甘え』というのが人間にとって本質的な役割を果たすものである限り、
ちょっとずさんな関係というか、低次な関係になるわけです。
(つづく)
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