トートーメーというのは、沖縄独特の(と思われる)、位牌を収容する木枠のことである。皇位は説明を要しない。この二つは、その方法において、男系男子継承を基本とする点で同一である。男系男子継承は、トートーメーにしろ皇位にしろ、近年の男女平等の風潮になじまないということで社会問題となっている。
はたして男系男子継承は、男女平等論より劣るものなのだろうか? この点についての明確な答えは得られていないのが現状だ。
トートーメーにしろ皇位にしろ、継承問題に関する従来の議論は「男系男子」についてのみであった。これだけでは、その正当性を主張することは不可能であ り、したがって、女性、女系継承も視野に入れなければならなかった。ところが、トートーメー継承の研究から、「男系男子継承」は「女性優位」ということと セットあること、あるいは一体になって始めてその真価を発揮できるというものだ。では、その真価とは?
女性優位/男系原理というパラダイム(ものの見方・考え方を根本的に規定している概念的枠組み)が目的とするのは、子々孫々の繁栄と和合を実現することで ある(もちろん、男女平等のパラダイムは男女平等を実現することである)。この子々孫々の繁栄と和合は、皇位継承というか国体の問題としては、国歌である 「君が代」の意味するところでもあろう。
子々孫々の繁栄と和合は、言い換えれば、人類の繁栄と和合である。これは全世界の人々の願いではなかろうか。となれば、耳新しい「女性優位/男系原理」な るものが子々孫々の繁栄と和合を実現しうるものなのかどうかの検討を行えばよいわけだ。実は検討するまでもなく、日本が古来女性優位/男系原理であり、そ の結果、家族力の高さ、社会治安の良さは世界に誇るものであるという現実を見るとき、その効用は明らかだということである。
また、男女平等(特に同権、同質)を推し進めた社会は、北欧などのように、犯罪が多発となり、社会治安は悪化する傾向になる。
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